日本の神々の系譜 その5

 

日本の神々の系譜 その1

日本の神々の系譜 その2

日本の神々の系譜 その3

日本の神々の系譜 その4

 

日本古来の神々とはなんだったのか?

 

いま私たちが崇めている、天孫系と呼ばれる

アマテラスオオミカミをはじめとした古事記の神々。

しかしその前には

天孫系に国を奪われ出雲に封印されたオオクニヌシノミコト。


では出雲系が私たちの神のルーツなのでしょうか?


 

 

その4 

を書いてから東北の震災で

気持ちも落ち着かず随分日にちが立ってしまいました。

 

日本の神々の系譜を自分なりに追求し、書物を漁り

祖霊信仰、タマ、御魂、に行きつきますが

出雲に旅することで私の神様観も少し変わることになります。

 

もし

本来日本を治めていた神々が、天孫族によって国を奪われ

出雲に封印されていたとしたら・・・

 

いえ、事実そうだった、と私は考えています。

藤原不比等の時代です。

外来である自分たちが日本を統治するのがいかに正当なのかを

嘘に真実を混ぜ込み巧みにつくらせたのが古事記ですから。

 

ともあれ

封印された日本古来の出雲の神。

 

そこに出かけることに怖さがありました。

 

なぜなら、こんなに日本を愛していても

日本古来の神のルーツを追っても

私自身はどうみてもモンゴロイド、大陸から渡ってきた種族、

天孫系の末裔に違いないからです。

ほとんどの日本人がそうだと思われます。

 

つまり私は出雲の神にとっては

自分を封じ込めた側。

 

そうでなくても封じ込められた怒りが呪いのような気配を

覚悟していました。

 

けれど・・・

 

お参りしてわかったことは

出雲の神々は優しかった、ということです。

 

日本を愛していて

日本国民である私たちを子供のようにかわいがってくださっているのが

わかります。

 

あの

神封じの神社である出雲大社に参っても

恨みに思う気持ちは少なくても私たちには向かっていません。

 

驚きました。

彼はいまだ私たちを守ってくださっているのです・・・。


私たちの神様のルーツはこの

八百万の神々、それを束ねた出雲にあるのではと

考えていたのですが。

 

その後私は、この出雲の旅が縁を結んでくださったのでしょう、

ひとつの出会いから

 

出羽三山に旅することになります。

 

ご存知でしたか?出羽三山。

山形にある

修験僧で有名な山で、湯殿山、羽黒山、月山からなり

それぞれに神さまを祀っています。


今年は卯年。

月の神(月読命)を祀る月山神社では、月の使者である兎の年は特別で

12年分のご利益があるとも言われているそうです。

それを知ったとき、急遽予定を変更、

すぐに月山へ行くことに決めました。

 

山形は祖母の田舎であり、私のルーツでもあることが

早い決心につながりました。

 

 

出羽三山は修験僧の地。

その歴史は伊勢よりも古く、伊勢の奥宮とも言われているそうです。

お伊勢詣りだけでは 片詣り という言葉もあるそうで、

両方をお参りしてこそ、とか。

 

今年は図らずもお伊勢と出羽三山、両方へ行けたことになります。

 

 

もちろん月読命など古事記に出てくる天孫系の神を

日本の神社はほぼもれなく祀ら「されて」いるわけですが

月山で言えばもとは月山神。そこに月読命をあてはめています。

そしてそれ以前に、修験僧の修業の地として仏教が習合され

神仏習合独特の不思議さをまとう地になっているわけですが。

 

そもそもここはどういう場所だったのか?

 

 

ここは祖霊信仰の地。

 

人や動物 生きとし生けるものは死にゆきます。

死した魂は集落の周りに集まりタマとなって

子孫を守ります。

その4にも書きましたが、それが弥生以前、縄文時代から続く

私たちの信仰の源です。

 

ホトケ

というと、仏教を思い出しますが、もともとは神道、いえ

それ以前の祖霊のことです。

 

この世に生まれそして死する生命の不思議。

それは

太陽や月を拝むよりももっと身近な祈りの対象だったのは

当たり前のことではないでしょうか。

 

そう思って調べてみると、

太陽神や月の神、などの自然神は

もともとは祖霊が宿り、神になったものという説が

いまは有力なようです。

 

話したいことがたくさんあって、

そしてまだパズルのピースがバラバラしているようで、

うまく書けないのですが

 

つまりは

 

私は出羽三山で、神を感じました。というより

自分のルーツを感じました。

子どものころから聞かされていた、死んだら山に登る山のイメージが

月山そのものだったのです・・・

しかし

 

子どものころから聞かされていた、という事実は

実はありませんでした。

そもそも私は出羽三山に訪れたことは記憶がない子供時代から無いそうです。

それにも驚いたのですが。

 

心の底に眠る

死の旅のイメージ。

それは当然のように自分の中にあって、

誰もが持つイメージだと思い込んでいて

改めて考えることもありませんでした。

 

死者を祀る 湯殿山の洞窟の岩。

それに触れると

冷たい水がしたたる岩は温かく

手の先がどんどん温まりました。

 

これは、私の不思議な体験ではなく・・・

 

多分、ここが私の場所だからだと思います。

 

神のルーツとは。

 

日本は小さい国ですが、

当然地方により、信仰も違います。

 

縄文に歴史を遡れるような土地では

その土地の神様がおられたことになります。

 

その土地の歴史や民俗学を知らずして

神の系譜は語れない、

しかし

今の私の知識では、その土地の祖霊が神となった

と言うのがしっくりきます。

 

その土地で亡くなった霊たちが神となり

私たちを守ってくださっている、

それは人それぞれの「土地」があるはずで

そこに訪れないとわからない・・・

いえ、訪れなくてもわかる人にはわかる気がします。

私は行ってみて初めて、「最初からわかっていた」と

気付きました。

 

自分のルーツと言っても、父方、母方、そしてその祖父方、祖母方

とありますので

単純に田舎=自分のルーツ、と言い切れない場合もありますが

 

多分わかっているはずです。

 

ちなみに

これからもっと深く、このテーマについて学んでいくつもりです。

学んだものはすべて絵に描き込みます。

またこの場で皆様に簡略ではありますが、知識をお分けすることで

日本の神さまについて興味をもっていただけたら

本当にうれしい・・・

それが自分のお役目の一つだと思っています。

 


ご訪問ありがとうございます

●facebookはこちら♪

https://www.facebook.com/ruribyaku

●twitterはこちら♪

http://twitter.com/ruribyaku