日本の神々の系譜 その4

 

日本の神々の系譜 その1

日本の神々の系譜 その2

日本の神々の系譜 その3

 

 

日本古来の神々とは?

 

私たち日本人は古来、

アニミズム(生物だけでなく無機質なものもすべてに魂が宿っているという

考え方です。)信仰だったといわれています。

 

太陽や山を神として信仰した名残は現代にもあちこちに

見受けられますよね。

 

また古代の里の発掘などから、

祖霊信仰も確認されるそうです。

 

これは、自分の先祖を信仰するような現代の仏教に近いような

考えとは違い、

全ての生きとし生けるものの魂は

死ぬとひとつの場所に集まり、生きる者を守ると考えられていたそうです。

 

この魂の集まりを「タマ」と呼びます。

 

タマは集落の周りに在り、人々を守る存在でした。

 

そして自分も死ぬと、魂のふるさとである「タマ」に還っていったのです。

 

弥生時代に農業がもたらされ、稲作が始まり

太陽が重要な役割を果たすようになった事から

現代へ続くアマテラス(太陽神)の信仰へとつながっていますが、

それまでの日本人は猟をして暮らしていました。

 

猟は必ず成功するとは限らず、

飢えることも多かったことでしょう。


動物もまた神であり、

神から神聖なる食料をいただいて暮らしていたのです。

人々は自然や動物たちを神として崇め、

神と共に生きていました。

モノノケ姫の世界観ですね。

 

そう考えると、人間の形をし、人間の衣装をまとった

「日本の神々」の姿は

やはり人が作り上げたものなわけですよね。あたりまえですが。

 

神は自分の姿に人間を似せて作られたとも聖書などで言われますが、

観念とは別として、

やはり人間が後付けで神の姿を作り上げたわけでしょう。

その時代によって神の衣装が違ったりもするくらいですから。(笑)

 

神の歴史をさかのぼる事に意味はないかもしれません。

 

たった2000数年の歴史でキリストという実在の人物は完全に神になっていることを思うと、

 

時代時代で神は変わっていくものなのでしょう・・・つまり

 

神はあくまでも人の心の中に「在る」ものだからに他なりません。

 

にもかかわらず、

私たちが日本人のルーツを辿りたくなるように、

私は自然と日本の本来の神を辿りたくなります。(なりませんか?)

 

子供の頃は仏教が日本古来の信仰なのかとなんとなく思っていました。

 

現代では、神道がそれに当るのかも?と思ったのもつかの間、

そこには仏教や、特に風水の考えなどもかなり入り込み

純粋な日本古来の、とは言えないものになっています。

 

(この、いろんなものを取り込んでしまうという観念は

まさに「日本」と言えるのかもしれませんが)

 

なんだか取り留めのない文章になってしまいましたが、

天照大神をはじめとする神社の神、が日本の神の系譜のルーツだと

疑いもせず思っていたのですが、

辿るうちに、そして日本各地をめぐるうちに、

もっと根深い、まるで封じ込められたような神の歴史がそこにはありました。

 

ちなみに現代の神社のほとんどに、

天孫系の神々がおわしますが、

それらは近代になって、振り分けられた神々です。

「ここはニニギノミコト、ここはアマテラス」といった風に。

 

それまでそこにおわした古来の神・・・竜神様や蛇の神・・・などなど・・・を

押しよけて、本殿に鎮座しています。

 

神社のそばには小さな祠があり、元の神様は、

そちらにいらしたりします。

 

神社参りの際には、ぜひ奥宮を訪ねてみてください。

そこには本殿と同じ神がまつられていますが、

たいていは古来の神様も一緒にまつられています。

 

 

最初は日本を治める口実として

(ちなみに藤原不比等が、自分の権力を誇示するために

日本書紀を作ったとも言われています)

 

後世は、戦争のために

(日本=神道=アマテラス=天皇家 を戦争で守るべきものとしたような啓蒙)

 

神は利用されてきたわけですが

 

考えたら神はいつの世も、どの国でも

戦争=権力のために利用されてきたんですね・・・

 

ちなみにそんな事情から

天照大御神を、良く思わない方もいらっしゃるようです。

 

実は私もその節がありました。

古くからの神を追いやり鎮座する天照・・・のイメージがあって。

 

けれどアマテラスもまた、

古い太陽神の名残。

 

アマテラスが祭られているところは、古くから太陽神が

祀られていたともいわれています。

 

つまり、

日本を支配するために名前は利用されたものの、

実際古くからの日本の神様だったわけです。

 

 

さてここまで

私の日本の神様観を好きに語ってきましたが

 

先日出雲大社の神迎神事に参加してから

私の神様観は激しく変わる事になります。

 

それもまた近く

語らせていただきます。 

 

その5へ続く

 

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※なお、この説は私が唱えたわけではもちろんありません。

むしろ少し調べればポピュラーな説であるとすぐにわかりますが、

正反対の説を支持される方も大勢いらっしゃり、

私はどちらの支持をするものでもありませんが、

ご興味のなかったような方でも理解できるよう、

わかりやすくお話させていただいております。

 


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